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ファイナンシャルプランナーに聞く お金と幸せの大事な関係 買い物はメリハリを意識すると、
幸福度がぐんぐんアップする

値段の高さより得られるものに目を向けて

節約のテーマで講演をするときに、必ずお話することに「コスパ」があります。みなさんはコスパというと「より安く買うための努力をすること」だと考えているでしょう。
しかし、コスパの意味は「かけたコストのパフォーマンス」ですから、重要なのは「安いかどうか」ではないのです。
2つの買い物を考えてみましょう。1つは10万円以上の予算が必要となる「家族旅行」です。最近は宿泊費用も値上がりしていますし、10万円を超えてしまうこともあります。しかし、家族で楽しい時間を過ごし、思い出に残る数日間となればそれはムダな費用とはいえません。
私も千葉の外房の海を初めて見たときの感動や、初めて食べた熱海の刺身の美味しさなどは未だに記憶に残っています。子どもにそうした経験や感動を与えられるなら、旅行はコスパがいい消費ともいえるわけです(もちろんチケットや宿泊費用は安く抑えたいですが)。
もう1つの買い物は、金額としてはぐっと小さく220円の「百均」での買い物です。金額が小さなものですからコスパはいいように感じます。確かに百均には「これが100円?」と驚くような商品がたくさんありますが、なんとなく来店してなんとなく買ってはみたものの、ちょっといじっただけで捨ててしまうようなことがないでしょうか。
そうだとしたらこれはコスパはゼロということになってしまいます。たった220円かもしれませんが、それでもコスパは悪いと考えるべきです。

ときどき意識して予算を上げてみる

買い物をするときはこうしたコスパを意識してみましょう。さらにもう少し工夫をするなら「メリハリ」も考えてみます。
安い食品で出費を抑えることは大事ですが毎日続けていくと飽きが来てしまいます。ときどきでいいので、ちょっと予算を上げてみます。わが家でいえば「鶏肉や豚肉の料理が続いたら、ときどき牛肉でぜいたく」のようなことをやって子どもを喜ばせます(もちろん牛肉のセールがあるタイミングを活かします)。
誰でも「ときどきは外食」をしますがこれも意識的にやることが大切です。「なんとなく外食」するのと「意識的に自分にご褒美をあげる外食」は大違いなのです。

節約しつつ幸せは減らないお金の使い方を

同じ金額を出費していて、よりたくさん幸福度や満足度を買い集めることができれば、それは上手なお金の使い方ができているということです。買い物をするたびに、コスパを真剣に考えてみましょう。また「メリハリ」も意識してみると、お金の使い方がぐっと意味のあるものになってくるはずです。
たくさんお金を使って幸福感を得るのは誰にもできることです。「全体としては節約しているのに、幸福感は減っていない」究極のコスパを目指してみてください。

  • 山崎俊輔氏
  • profile

    フィナンシャル・ウィズダム代表
    山崎俊輔 氏
    特に確定拠出年金とリタイアメントプランに強いファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。年金教育家、投資教育家として執筆・講演を通じて活躍中。わかりやすさと親しみやすさ、ユニークな視点に定評があり、講演についても柔和な語り口が好評を博している。

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